2026年10月、GMOインターネットが提供する「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスが発生し、攻撃者とみられる人物による犯人声明や情報公開が注目されています。
Googleでも「GMO 犯人 声明」「GMO 犯人 特定」「GMO 不正アクセス ハッカー」などのキーワードで検索する人がいるようです。
その一方で、攻撃者のWebサイトに掲載された画像や文章をスクリーンショットし、X(旧Twitter)などに転載・拡散する行為についても注意が必要です。
「犯人が公開した情報なら自由に転載してもよいのか?」「個人情報を黒塗りすれば問題ないのか?」「犯人声明だけのスクショでも違法になるのか?」と疑問に感じる人もいるでしょう。
この記事では、GMOの公式発表をもとに事件の経緯を整理し、攻撃者の声明と確認済みの事実を区別したうえで、スクショ転載やSNS拡散に伴う法的リスクを解説します。
なお、本記事は2026年10月27日の公式発表を中心に整理したものです。個別の投稿が違法かどうかは、掲載内容や投稿の目的、被害の状況などによって判断されます。
GMO不正アクセス事件とは?2026年10月の経緯
今回の事件は、GMOインターネットが提供する「お名前.com デスクトップクラウド」で発生した不正アクセスに関するものです。
同サービスは、FXの自動売買などに利用されるクラウド環境を提供しています。
GMOの公式発表によると、不正アクセスに関連して顧客の取引口座のログイン情報などが第三者に取得され、不正利用された問題が発生しました。
また、攻撃者とみられる人物から金銭の要求や情報公開の予告があり、GMOは警察などの関係機関と連携して対応を進めています。
事件の主な時系列
| 日時 | 主な出来事 |
|---|---|
| 2026年10月21日 | サービス停止と不正アクセスに関する第1報。脅迫メールの受信も公表 |
| 10月22日 | GMOが警察に相談 |
| 10月27日午前 | 攻撃者による正午の情報公開・ランサムウェア攻撃予告について注意喚起 |
| 10月27日12時30分 | 攻撃者とみられる者が、GMOや顧客に関する情報と称するものを公開したことをGMOが確認 |
| 10月27日13時55分時点 | GMOはランサムウェア攻撃を確認していないと公表 |
| 10月27日14時55分 | 第11報で情報の転載・拡散防止と法的措置の準備について公表 |
重要なのは、攻撃者が予告・主張した内容と、GMOが実際に確認した事実は同じではないという点です。
例えば、攻撃者側はランサムウェア攻撃を予告していましたが、GMOは10月27日13時55分時点で、その攻撃は確認されていないと説明しています。
また、公開された情報についても、GMOは内容を調査中であり、事実と異なる情報が含まれる可能性があるとしています。
出典:お名前.com公式・第10報、お名前.com公式・第11報
GMO不正アクセスの犯人声明とは?ハッカーは何を主張した?
今回の事件では、攻撃者とみられる人物が、顧客情報の公開やランサムウェア攻撃を予告したことが大きく報じられました。
GMOの公式発表によると、攻撃者側は2026年10月27日正午に情報公開などを行うと予告していました。
その後、同日12時30分には、GMOや顧客に関する情報と称するものが公開されたことを同社が確認しています。
犯人声明はすべて事実なのか?
犯人声明とは、一般に攻撃者が自らの行為や要求、主張などを外部に示す文章や発信を指します。
ただし、攻撃者が発信したからといって、書かれている内容が事実であるとは限りません。
今回も、GMOは攻撃者側が公開した情報について、事実と異なる内容が含まれるおそれがあると注意を呼びかけています。
そのため、SNSやブログで事件を紹介する場合も、「犯人が明らかにした事実」などと断定せず、「攻撃者とみられる人物が主張している」「GMOが公開を確認した」といった表現を使い分けることが重要です。
GMO不正アクセスの犯人は特定された?
「GMO 犯人 特定」と検索する人もいますが、攻撃者が声明を出したことと、その人物の身元が特定されたことは別問題です。
2026年10月27日の公式発表を確認した範囲では、実行犯の氏名や身元が確定したと判断できる情報は確認できません。
犯人を名乗るアカウントやWebサイトが存在しても、それだけで実行者の本人確認ができたことにはなりません。
不確かな情報をもとに個人名や顔写真を掲載すると、無関係な人物への名誉毀損やプライバシー侵害につながるおそれもあります。
犯人サイトの公開画像をスクショするだけで違法になる?
攻撃者のWebサイトに掲載された情報をスクリーンショットすることと、その画像をSNSで公開することは、法的に分けて考える必要があります。
スクショを保存する行為とSNSで公開する行為は異なる
一般に、画面を個人的に保存する行為が、直ちに第三者のプライバシー侵害に当たるとは限りません。
ただし、画像に著作物が含まれる場合には著作権法上の問題が別途生じることがあり、取得・保存の方法や利用目的によっても判断が異なります。
一方、スクショをXなどで公開すると、その内容が不特定多数の人に伝わるため、他人の権利を侵害する可能性が高まります。
特に、氏名、住所、電話番号、顔写真、アカウント情報などが含まれる画像の公開には注意が必要です。
そもそも犯人サイトにはアクセスしない方がよい
法律上の問題以前に、攻撃者が運営するとされるWebサイトへのアクセスにはセキュリティ上の危険があります。
GMOは公式発表で、攻撃者のサイトにアクセスした人の情報が取得されていることを確認したと説明し、アクセスを控えるよう強く呼びかけています。
事件の内容を知りたい場合は、攻撃者サイトに直接アクセスするのではなく、GMOの公式発表や信頼できる報道を確認することをおすすめします。
ハッカーの公開画像をXで転載・拡散すると違法?
今回、特に注意したいのが、攻撃者が公開したとされる画像や文章をX(旧Twitter)などに再投稿する行為です。
攻撃者が先に公開した情報であっても、それを第三者が自由に転載できるとは限りません。
転載する内容によっては、被害者のプライバシーを侵害したり、名誉を傷つけたりする可能性があります。
① 個人情報が写ったスクショを転載する場合
最も注意が必要なのは、個人を特定できる情報が含まれたスクリーンショットです。
例えば、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、顔写真、取引口座に関する情報などが含まれている場合、本人の意思に反して広く公開することでプライバシー侵害が問題になる可能性があります。
民法709条に基づく不法行為責任が成立すれば、損害賠償を求められることも考えられます。
攻撃者がすでに公開した情報だからといって、転載した人の責任が当然に免除されるわけではありません。
② 犯人声明だけのスクショを転載する場合
氏名や住所などの個人情報を含まない、攻撃者の声明文だけのスクショであれば、個人情報を直接拡散する場合とはリスクの性質が異なります。
しかし、個人情報がないからといって、必ず合法になるわけではありません。
文章や画像に著作権が成立する場合には無断転載が問題になることがあります。また、内容や投稿の仕方によっては、名誉毀損や権利侵害につながる可能性もあります。
報道や解説のために引用する場合でも、引用の必要性、主従関係、出所の明示など、著作権法上の条件を検討する必要があります。
なお、攻撃者の声明文のすべてが当然に著作物となるわけではなく、具体的な表現内容によって判断されます。
③ 黒塗りやモザイクを入れた画像なら大丈夫?
名前や住所を黒塗りにしたり、モザイク処理を施したりすれば、必ず問題がなくなるというわけではありません。
例えば、氏名を隠していても、勤務先、居住地域、年齢、写真、投稿の文脈などを組み合わせることで、特定の人物が分かってしまう場合があります。
また、黒塗りが不十分で文字が読めたり、画像の一部に識別情報が残っていたりすることも考えられます。
重要なのは、加工をしたかどうかではなく、加工後の情報から個人が特定されたり、本人の権利が侵害されたりする可能性が残っていないかという点です。
④ 他人のスクショをリポストした場合
自分で画像をアップロードしていなくても、他人の投稿をリポストすることで、情報の拡散に関与することがあります。
リポストが法的責任を生じさせるかどうかは、投稿内容や経緯、拡散の態様などによって異なります。
したがって、「自分は最初の投稿者ではないから責任を問われない」と考えるのは危険です。
一方で、リポストしたという事実だけで、すべてのケースが犯罪になるわけでもありません。
違法性は個別の事情に応じて判断されます。
スクショ転載で問題になる主な法律は?
スクショの公開や拡散については、主に民事上の責任と刑事上の責任を分けて考える必要があります。
民事上の責任:プライバシー侵害による損害賠償
民法709条は、故意または過失によって他人の権利や法律上保護される利益を侵害し、損害を与えた場合の賠償責任を定めています。
個人情報を無断で広く公開し、本人のプライバシーを侵害した場合などには、不法行為に基づく損害賠償が問題になることがあります。
ただし、実際に責任が成立するかどうかは、情報の性質、公開の必要性、本人への影響などの具体的事情によります。
刑事上の責任:名誉毀損罪・侮辱罪など
投稿内容によっては、刑法230条の名誉毀損罪や231条の侮辱罪などが問題になる場合もあります。
例えば、特定の人物について社会的評価を低下させる事実を公然と示した場合には、名誉毀損罪の成立が検討されます。
また、事実を示さなくても、公然と人を侮辱する行為は侮辱罪に該当する可能性があります。
ただし、個人情報の転載がすべて刑事犯罪になるわけではありません。
犯罪が成立するためには、それぞれの法律で定められた要件を満たす必要があります。
著作権法上の問題にも注意
犯人声明の文章や掲載画像が著作物に当たる場合、その複製やSNSへの掲載について著作権上の問題が生じることがあります。
ただし、著作物に該当するかどうかや、引用などの権利制限規定が適用されるかどうかは個別に判断されます。
事件を説明するために、必ずしも実物のスクリーンショットを転載する必要はありません。
公式発表を参照し、自分の言葉で事実関係を整理する方法もあります。
GMOは悪質な情報拡散者への法的措置を準備
GMOは2026年10月27日の第11報で、攻撃者によって公開された顧客情報とされるものについて、転載、SNSでの再投稿、該当情報へ誘導するリンクの共有を控えるよう呼びかけました。
また、悪質性の高い情報拡散者に対し、証拠保全を行ったうえで、民事手続における開示請求や刑事告訴・告発など、法的措置の準備を進めていると説明しています。
これは、情報の拡散によってプライバシー侵害や詐欺などの二次被害が発生することを防ぐための対応です。
ただし、GMOの注意喚起に反して投稿したという理由だけで、直ちに違法行為や犯罪が成立するわけではありません。
実際の法的責任は、投稿した内容や行為が各法律の要件を満たすかどうかによって判断されます。
また、GMOが公表したのは法的措置の「準備」であり、すべての転載者に対して訴訟や刑事手続が実施されたという意味ではありません。
出典:お名前.com公式・第11報(情報の拡散防止のお願いと対応方針)
犯人サイトのスクショをすでにXへ投稿してしまった場合は?
もし、攻撃者のサイトに掲載された画像をすでにSNSへ投稿している場合は、まず公開内容を確認することが大切です。
個人情報が含まれていないか確認する
氏名、住所、電話番号、メールアドレス、顔写真、アカウント情報などが掲載されていないか確認しましょう。
また、黒塗りやモザイクを入れた場合でも、周辺情報から本人が特定される可能性がないか注意が必要です。
二次被害を防ぐため公開停止を検討する
個人情報や権利侵害につながる内容が含まれている場合は、投稿の削除などによって、それ以上の拡散を防ぐことが考えられます。
ただし、すでにトラブルや法的紛争が生じている場合には、証拠保全の必要性もあるため、状況に応じて弁護士などの専門家に相談してください。
攻撃者サイトへのリンクを共有しない
GMOは、攻撃者による公開情報へのアクセスや拡散を控えるよう注意喚起しています。
そのため、実際の画像を転載しなくても、攻撃者サイトへ誘導するURLを投稿する行為は避けた方がよいでしょう。
事件を紹介する場合は、公式発表や報道機関の記事へのリンクを利用する方が、二次被害を防ぎやすくなります。
GMO不正アクセス事件をSNSやブログで紹介するときの注意点
事件を解説したり、注意喚起したりすること自体が一律に禁止されているわけではありません。
ただし、紹介の方法によっては、被害者の情報を不必要に広めてしまうことがあります。
安全性を重視するなら、次の点を意識するとよいでしょう。
- GMOの公式発表で確認できた事実を中心に説明する
- 攻撃者の主張は事実として断定しない
- 個人を特定できる情報を掲載しない
- 攻撃者サイトの実物画像やURLを拡散しない
- 犯人と断定できない人物の氏名や写真を掲載しない
- 必要に応じて独自の図解やイメージ画像を使用する
- 新しい公式発表が出た場合は記事内容を更新する
特に、攻撃者が公開したとされる情報には誤りが含まれる可能性があるため、未確認の情報を事実として紹介しないことが重要です。
個人情報の漏えいが心配な場合は、以下の記事も参考にしてください。
GMO不正アクセスの犯人声明・スクショ転載に関するFAQ
Q1. GMO不正アクセスの犯人は特定されていますか?
2026年10月27日の公式発表を確認した範囲では、実行犯の氏名や身元が確定したと判断できる情報は確認できません。犯人を名乗る人物の発信と、捜査などによる本人特定は区別する必要があります。
Q2. 犯人声明のスクショをXに投稿すると必ず違法になりますか?
必ず違法になるわけではありません。個人情報の有無、著作権、投稿内容、公開目的などによって判断が異なります。ただし、被害者の情報を含む画像の転載には特に注意が必要です。
Q3. 個人情報を黒塗りにすれば転載しても大丈夫ですか?
黒塗りやモザイクを施しても、周辺情報から本人が特定される場合があります。加工しただけで法的リスクがなくなるわけではありません。
Q4. 他人の投稿をリポストするだけでも責任を問われますか?
投稿内容や拡散の態様などによっては、法的責任が問題になる可能性があります。ただし、リポストしただけで一律に犯罪が成立するわけではありません。
Q5. GMOはスクショを転載した人を訴えると発表していますか?
GMOは、悪質性の高い情報拡散者に対して、民事手続における開示請求や刑事告訴・告発などの法的措置を準備していると公表しています。すべてのスクショ投稿者を訴えると発表したわけではありません。
Q6. 犯人サイトにアクセスして情報を確認しても大丈夫ですか?
GMOは、攻撃者サイトにアクセスした人の情報が取得されていることを確認したとして、アクセスを控えるよう強く呼びかけています。公式発表や報道機関の記事で確認することをおすすめします。
まとめ|GMO犯人声明のスクショ転載は内容と拡散方法に注意
GMOインターネットの不正アクセス事件では、攻撃者とみられる人物が情報公開やランサムウェア攻撃を予告し、2026年10月27日にはGMOが情報公開を確認しました。
ただし、攻撃者側が公開した内容の真偽は調査中であり、同日13時55分時点ではランサムウェア攻撃は確認されていませんでした。
また、攻撃者のWebサイトに掲載された画像をスクショし、Xなどへ転載する行為については、内容や方法によってプライバシー侵害、名誉毀損、著作権侵害などが問題になる場合があります。
特に、個人を特定できる情報の拡散は避けることが重要です。
一方、スクショを投稿しただけで必ず犯罪になるわけではなく、実際の違法性は個別の事情によって判断されます。
事件の情報を共有するときは、攻撃者サイトの画像やURLを広めるのではなく、GMOの公式発表や信頼できる報道をもとに説明することが、被害者の保護と二次被害の防止につながります。
参考資料・出典
- お名前.com公式|不正アクセスに関する第8報(2026年10月27日)
- お名前.com公式|第10報・攻撃者による情報公開と対応
- お名前.com公式|第11報・情報の拡散防止のお願いと対応方針
- ITmedia NEWS|GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ
- ITmedia NEWS|GMO、攻撃者による情報公開を確認
- e-Gov法令検索|民法
- e-Gov法令検索|刑法
- e-Gov法令検索|著作権法
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談に代わるものではありません。事件の状況や企業の対応は今後変更される可能性があります。

