「税務署からのお知らせがあります」という件名のメールが届きました。
送信者名には「【e-Tax メッセージボックス】」と表示され、本文には国税庁やe-Taxの文字もあります。
さらに「青色申告特別控除の還付金について」として、還付予定額89,100円と表示されていました。
89,100円が戻ってくると言われれば、「本当に税金の還付があるのかな?」と気になってしまいますよね。
しかし、画面上で確認できる送信元はschedule@schedule.yobmt.comです。さらにAndroid版e-Taxアプリのインストールへ誘導するボタンや、用途の分からない添付ファイルも付いていました。
そこで今回は、実際に届いたメールをもとに、送信元・89,100円という還付予定額・Androidアプリへの誘導・添付ファイルなどを国税庁・e-Taxの公式情報と比較して調べてみました。
「税務署からのお知らせがあります」というメールが届いた
まず、実際に届いたメールがこちらです。
メールを受信したのは2026年9月23日11時55分です。
表示名は、
【e-Tax メッセージボックス】
となっています。
しかし、画面上で確認できる送信元メールアドレスは、
schedule@schedule.yobmt.com
でした。
メール本文には国税庁やe-Taxを思わせるデザインが使われ、「青色申告特別控除の還付金について」という案内があります。
| 項目 | メールに表示された内容 |
|---|---|
| 件名 | 税務署からのお知らせがあります |
| 表示名 | 【e-Tax メッセージボックス】 |
| 送信元 | schedule@schedule.yobmt.com |
| 内容 | 青色申告特別控除の還付金について |
| 還付予定額 | 89,100円 |
| 受付日時 | 2026年9月23日 |
| 受取手続の完了期日 | 令和8年10月25日 |
| 誘導内容 | Android版e-Taxアプリのインストール |
国税庁やe-Taxの名称だけでなく、具体的な還付金額や期限まで書かれているため、一見すると公的な案内のようにも見えます。
本物の「税務署からのお知らせ」の送信元を確認
まず確認したいのが、送信元メールアドレスです。
今回届いたメールでは、
schedule@schedule.yobmt.com
と表示されています。
一方、e-Tax公式では、「税務署からのお知らせ」等のメールについて、送信元を次のように案内しています。
e-Tax(国税電子申告・納税システム)<info@e-tax.nta.go.jp>
今回のメールに表示されている「yobmt.com」は、この公式の送信元とは一致していません。
e-Tax公式「『税務署からのお知らせ』等のメールが届いた方へ」
ただし、送信元メールアドレス自体が偽装される場合もあります。
そのため、「info@e-tax.nta.go.jpと表示されているから必ず本物」と逆に判断するのではなく、メールの内容や添付ファイルの有無、e-Tax公式サービス上の情報なども合わせて確認することが大切です。
「89,100円の還付金が確定」という内容は本当?
今回のメールで特に目を引くのが、
還付予定額 89,100円
という表示です。
本文には、
「令和7年度分の所得税について、青色申告特別控除の適用に伴う還付金が確定いたしました。」
と書かれています。
なお、「令和7年度分の所得税について」という表現は、今回届いたメールに実際に記載されている文章をそのまま紹介しています。
具体的な89,100円という金額まで書かれていると、「以前の確定申告で払いすぎた税金が戻ってくるのかな?」と思ってしまうかもしれません。
しかし、メールに具体的な金額が書かれていることと、本当に自分へその金額が還付されることは別です。
本当に還付申告をしていて処理状況を確認したい場合は、メールに表示されたボタンを利用する必要はありません。
e-Taxへ自分でログインして確認できます。
本当の還付金はe-Taxの「マイページ」から確認できる
e-Tax公式では、還付申告・申請を行った人で一定の条件を満たす場合、還付金の処理状況をe-Taxから確認できると案内しています。
確認する場合は、e-Taxホームページなどからe-Taxソフト(WEB版)へログインし、
- 「マイページ」を開く
- 「還付・納税関係」を選ぶ
- 「還付金処理状況を確認する」を選ぶ
という流れで確認できます。
つまり、89,100円という数字が本当に自分の還付金なのか気になった場合でも、今回届いたメールのボタンから確認する必要はありません。
ブラウザからe-Tax公式サイトを自分で開き、ログインして確認できます。
「アプリをダウンロードして受取手続」というボタンにも注意
今回のメールでは、還付金を受け取るためとしてAndroid版e-Taxアプリのインストールへ誘導しています。
本文には、
「Android版 e-Tax アプリがインストールされていない場合は、下記のボタンよりインストールし、お手続きください。」
と書かれています。
そして、その下には大きな、
「アプリをダウンロードして受取手続」
というボタンがあります。
今回の記事では、安全面を考えてこのボタンを押していません。
e-Taxの公式情報では、還付金の処理状況について、e-Taxホームページ等からログインして「マイページ」の「還付・納税関係」から確認する方法が案内されています。
そのため、本当に還付金があるのか確認したい場合でも、今回届いたメールのボタンを経由する必要はありません。
本物のe-Taxメールと今回のメールを比較
ここまで確認した内容を簡単に比較してみます。
| 確認項目 | e-Tax公式の案内 | 今回届いたメール |
|---|---|---|
| 送信元 | info@e-tax.nta.go.jp | schedule@schedule.yobmt.com |
| 還付金の確認 | e-Taxへログインして確認 | アプリのダウンロードへ誘導 |
| 添付ファイル | 「税務署からのお知らせ」メールには添付しない | 添付ファイルあり |
| 本文内URL | 原則として記載しない | ボタンから外部操作へ誘導 |
特に今回、重要な違いとして確認しておきたいのが添付ファイルの有無です。
「pVOXHvqX.flxdl」という不明な添付ファイルも付いていた
メールの一番下まで確認すると、添付ファイルが1個付いていました。
実際の画面がこちらです。
スクリーンショット上では、ファイル名は「pVOXHvqX.flxdl」と読めます。
少なくともファイル名だけでは、何のためのファイルなのか分かりにくい名称です。
この点について、e-Tax公式は非常に明確に案内しています。
e-Taxの「税務署からのお知らせ」メールにファイルを添付することはなく、添付ファイルが付いている場合はe-Taxから送信したものではないとしています。
今回届いたメールには、スクリーンショット上で「pVOXHvqX.flxdl」と読める添付ファイルがあります。
今回の記事では、このファイルを開いたりダウンロードしたりしていません。
メールの真偽を確かめるために、不明な添付ファイルを開く必要はありません。
国税庁も還付金を使った不審メールに注意喚起
国税庁では、国税庁や税務署などをかたった不審なメールについて注意を呼びかけています。
実際に確認されている事例として、還付金の振込先などの入力を求めるメールから、国税庁ホームページになりすました偽サイトへ誘導するケースも紹介されています。
また、e-Taxから送付されるメールを模した文面から偽サイトへ誘導する事例についても注意喚起しています。
国税庁やe-Taxのロゴが表示されているからといって、それだけで正規のメールだと判断しないことが重要です。
今回のメールで特に気になった5つのポイント
1.送信元が「yobmt.com」
今回のメールに表示されている送信元はschedule@schedule.yobmt.comです。
e-Tax公式が「税務署からのお知らせ」等の送信元として案内している「info@e-tax.nta.go.jp」とは一致していません。
2.89,100円という具体的な還付金額
メールには「還付予定額89,100円」と具体的な金額が表示されています。
金額が具体的だからといって、それだけで自分の本当の還付金だと判断することはできません。
3.Android版アプリのダウンロードへ誘導
メールでは、89,100円を受け取る手続きとしてAndroid版e-Taxアプリのインストールを促しています。
本当に還付申告をしている場合は、メールのボタンからではなく、e-Tax公式サイトへ自分でアクセスして還付金処理状況を確認できます。
4.「税務署からのお知らせ」なのに添付ファイルがある
今回のメールには、用途の分からない添付ファイルがあります。
一方、e-Tax公式は「税務署からのお知らせ」メールにファイルを添付することはなく、添付ファイルがある場合はe-Taxから送信したものではないと案内しています。
今回のメールを確認するうえで、特に重要な相違点です。
5.国税庁の住所など本物らしい情報も記載
メール下部には「国税庁」と書かれ、東京都千代田区霞が関の住所なども記載されています。
実在する組織名や住所などが書かれていたとしても、それだけでメールの送信元がその組織だと確認できるわけではありません。
メールの見た目だけではなく、送信元や公式サイト上の情報と照合することが大切です。
同じメールが届いたらどうすればいい?
メールの「アプリをダウンロードして受取手続」を押さない
89,100円の還付金が気になったとしても、今回届いたメール内のボタンを利用する必要はありません。
e-Tax公式サイトを自分で開いて確認しましょう。
添付ファイルを開かない
今回のメールには、用途の分からない添付ファイルがあります。
e-Tax公式では、「税務署からのお知らせ」メールにファイルを添付することはないと明確に案内しています。
中身を確認するためにファイルを開いたり、ダウンロードしたりしないようにしましょう。
本当に還付金があるかe-Taxから直接確認する
還付申告をした覚えがあり、還付金の処理状況が気になる場合は、メールからではなくe-Tax公式サイトへ直接アクセスします。
e-Taxソフト(WEB版)へログインした後、「マイページ」→「還付・納税関係」→「還付金処理状況を確認する」から確認できます。
まとめ|89,100円の還付金はメールではなくe-Taxから直接確認しよう
今回は「税務署からのお知らせがあります」という件名で届いた、国税庁・e-Taxを名乗るメールについて調べました。
実際のメールから確認できた内容は次のとおりです。
- 表示名は「【e-Tax メッセージボックス】」
- 送信元はschedule@schedule.yobmt.com
- 「青色申告特別控除の還付金について」と表示
- 還付予定額は89,100円
- 受取手続の完了期日は令和8年10月25日
- Android版e-Taxアプリのインストールへ誘導
- 「アプリをダウンロードして受取手続」というボタンがある
- スクリーンショット上で「pVOXHvqX.flxdl」と読める添付ファイルがある
一方、e-Tax公式では「税務署からのお知らせ」等のメールについて、送信元を「info@e-tax.nta.go.jp」と案内しています。
さらに重要なのが、e-Tax公式が「税務署からのお知らせ」メールにファイルを添付することはなく、添付ファイルがある場合はe-Taxから送信したものではないと案内している点です。
今回届いたメールには実際に添付ファイルが確認できます。
本当に還付申告をしていて89,100円という金額が気になった場合でも、メール内のボタンや添付ファイルを利用する必要はありません。
e-Tax公式サイトへ自分でアクセスし、「マイページ」の「還付・納税関係」から還付金の処理状況を確認するようにしましょう。



