「マクドナルドはサイバー攻撃を受けたの?」「公式アプリから個人情報が漏えいしたって本当?」「今もアプリを使って大丈夫?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
日本マクドナルドは2025年3月19日、公式アプリに新規登録した利用者のメールアドレス8,989件が、ほかの利用者にも表示される情報漏えいが発生したと公表しました。
ただし、この情報漏えいの原因はメール配信システムの設定ミスであり、第三者によるサイバー攻撃が原因と発表されたわけではありません。
一方、過去には2017年に店舗システムの一部でマルウェア感染が確認され、電子マネー決済やポイントサービスなどが利用できなくなる障害も発生しています。
さらに2024年には、日本を含む世界各地のマクドナルドでシステム障害が起きましたが、こちらは米マクドナルドがサイバーセキュリティ上の事件によるものではないと説明しています。
この記事では、マクドナルドのサイバー攻撃の有無、情報漏えい8,989件の原因、過去のマルウェア感染、世界的システム障害、利用者への影響を、公式発表や当時の報道をもとに詳しく解説します。
※記事の確認日:2026年10月22日。過去の事案を紹介するものであり、2026年に同じ情報漏えいが発生したという意味ではありません。
マクドナルドはサイバー攻撃を受けた?まずは結論
マクドナルドでは、過去にマルウェア感染によるシステム障害が発生しています。
しかし、2025年に公表されたメールアドレス8,989件の漏えいについては、サイバー攻撃ではなく、メール配信システムの設定ミスが原因です。
主な事案を整理すると、次のようになります。
| 発生時期 | 事案 | 原因・状況 | 個人情報への影響 |
|---|---|---|---|
| 2017年6月 | 店舗システムの障害 | 一部システムでマルウェア感染を確認 | 当時の発表では影響を確認せず |
| 2024年3月 | 世界的なシステム障害 | 外部事業者の設定変更時に発生 | 情報漏えい事案としては公表されていない |
| 2025年3月 | 公式アプリのメールアドレス漏えい | メール配信システムの設定ミス | メールアドレス8,989件 |
このように、サイバー攻撃、マルウェア感染、システム障害、設定ミスによる情報漏えいは、同じ意味ではありません。
マクドナルドで起きた複数の事案を混同しないよう、それぞれ確認していきます。
2025年にマクドナルドでメールアドレス8,989件が漏えい
日本マクドナルドは2025年3月19日、公式アプリの利用者のメールアドレスが、誤って別の利用者にも表示される事案が発生したと公表しました。
問題が起きたのは、2025年3月14日12時から13時ごろです。
3月12日から13日にかけて公式アプリに新規登録した利用者に、登録完了メールを送信する際に発生しました。
メールアドレス8,989件がほかの利用者に表示された
本来、登録完了メールは利用者一人ひとりに個別送信する必要がありました。
しかし、メール配信システムの設定ミスにより、送信メールの宛先である「To」欄に、ほかの利用者のメールアドレスも記載されてしまいました。
その結果、メールを受信した利用者が、別の利用者のメールアドレスを閲覧できる状態になっていました。
公式発表によると、1通のメールに誤記載されたメールアドレスは最大500件で、影響を受けたメールアドレスは合計8,989件です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生日時 | 2025年3月14日12時~13時ごろ |
| 公表日 | 2025年3月19日 |
| 対象 | 公式アプリに新規登録した利用者 |
| 漏えいした情報 | メールアドレス |
| 影響件数 | 8,989件 |
| 1通あたりの最大誤記載件数 | 500件 |
| 原因 | メール配信システムの設定ミス |
| サイバー攻撃の確認 | 攻撃による事案とは発表されていない |
出典:日本マクドナルド公式|お客様のメールアドレス漏えいに対するお詫びとご報告
マクドナルドの情報漏えいの原因はサイバー攻撃ではなく設定ミス
今回の情報漏えいで重要なのは、外部の攻撃者がシステムに侵入したと確認されたわけではない点です。
日本マクドナルドは、メール配信システムの設定ミスによって、本来個別に送信するべきメールを、ほかの利用者のアドレスが見える状態で配信したと説明しています。
メールの「To」欄に複数のアドレスが記載された
電子メールの「To」欄は、通常、メールを受信した人にも表示されます。
例えば、複数人のメールアドレスを「To」欄に入れて一斉送信すると、受信者同士でメールアドレスを確認できてしまう場合があります。
今回のマクドナルドの事案でも、メールを受信した利用者が、別の利用者のメールアドレスを閲覧可能な状態になっていました。
これは、外部からの不正アクセスによって会員データベースが盗まれたという事案とは異なります。
氏名や住所、クレジットカード情報も漏れた?
日本マクドナルドは公式発表で、メールアドレス以外の個人情報や機密情報の漏えいはなかったと説明しています。
そのため、今回の事案で氏名、住所、クレジットカード情報なども流出したと断定する根拠はありません。
ただし、メールアドレスだけであっても、迷惑メールやフィッシングメールの送信先として悪用される可能性はあります。
不審なメールが届いた場合は、本文中のリンクを安易に開かないよう注意しましょう。
情報漏えい発覚後、マクドナルドはどのように対応した?
日本マクドナルドは、メールを受信した利用者からの問い合わせをきっかけに問題を把握しました。
その後、2025年3月17日中に個人情報保護委員会へ報告しています。
また、対象の利用者にお詫びの連絡を行い、問題となったメールを破棄するよう依頼しました。
問題となったメールの破棄を依頼
日本マクドナルドが破棄を依頼したメールの件名は、次のとおりです。
「マクドナルド会員 ご登録メールアドレス確認完了メール」
このメールに、ほかの利用者のメールアドレスが記載されていたため、受信者に削除を求めました。
再発防止に向けてメール配信システムを見直し
日本マクドナルドは、再発防止策としてメール配信システムの見直しと、メール配信時の確認作業の厳重化を進めると説明しました。
公式発表には、問題発覚後の対応と再発防止の方針が記載されています。
一方、個々のシステム改修作業がいつすべて完了したかについては、今回参照した発表からは確認できません。
2017年にはマクドナルドの店舗システムでマルウェア感染が発生
マクドナルドのサイバーセキュリティ関連の事案として、2017年6月に発生したマルウェア感染も挙げられます。
当時、日本マクドナルドの店舗ネットワークシステムの一部でマルウェアが確認され、電子マネー決済やポイントサービスなどに障害が発生しました。
ただし、2017年のマルウェア感染について、感染経路や攻撃者の詳細は当時の公表情報からは確認できません。そのため、外部からのサイバー攻撃によるものと断定することはできません。
電子マネーやポイントサービスが利用できなくなった
2017年6月16日から、全国のマクドナルド店舗で一部の決済・ポイントサービスが利用できなくなる障害が発生しました。
影響が出た主なサービスは、当時の「dポイント」「楽天スーパーポイント」、電子マネーの「WAON」「iD」などです。
マックデリバリーにも影響が出ました。
報道によると、店舗の売り上げなどを管理するシステムの一部がマルウェアに感染し、外部に大量の通信を発生させたことで、ネットワークに障害が起きたとされています。
日本マクドナルドは2017年6月21日、店舗端末の不具合が解消したと発表しました。
2017年のマルウェア感染で個人情報は流出した?
当時の日本マクドナルドの案内では、個人情報などの情報管理への影響は確認されていないと説明されていました。
したがって、2017年のマルウェア感染によって顧客情報が大量流出したと断定することはできません。
また、感染経路やマルウェアの種類については、当時の報道で調査中とされていた点にも注意が必要です。
参考:ITmedia NEWS|マクドナルド、店舗端末の不具合解消
2024年の世界的システム障害はサイバー攻撃だった?
2024年3月15日には、日本を含む世界各地のマクドナルドでシステム障害が発生しました。
日本国内でも、モバイルオーダーやオンライン決済などが利用できなくなり、一部店舗では一時的に営業を停止するなどの影響が出ました。
大規模なシステム障害だったため、サイバー攻撃を疑った人もいたかもしれません。
しかし、米マクドナルドは、この障害はサイバーセキュリティ上の事件が直接原因ではないと説明しています。
原因は外部事業者によるシステム設定変更
米マクドナルドの公式発表によると、障害は外部のサービス提供事業者が設定を変更している際に発生しました。
同社は障害を特定して修正し、2024年3月16日付の更新では、世界各地の店舗が営業を再開したと説明しています。
つまり、2024年の世界的なシステム障害を、サイバー攻撃による被害として紹介するのは正確ではありません。
公式発表:McDonald’s|Update on Global Technology System Outage(英語)
マクドナルドの公式アプリは現在も危険なの?
2025年のメールアドレス漏えいや、過去のシステム障害があったからといって、現在のマクドナルド公式アプリが危険な状態にあると断定することはできません。
2025年の事案は登録完了メールの配信時に起きた設定ミスであり、アプリ利用者のパスワードが第三者に盗まれたと公表された事件ではありません。
また、2017年のマルウェア感染や2024年の世界的システム障害は、発生時期も原因も異なります。
ただし、どのようなオンラインサービスでも、利用者自身が基本的なセキュリティ対策を行うことは大切です。
公式アプリを安全に利用するための注意点
- アプリは公式のアプリストアから入手する
- OSやアプリを最新の状態に保つ
- ほかのサービスと同じパスワードを使い回さない
- 不審なメールやSMSに記載されたリンクからログインしない
- 身に覚えのないアカウント操作や決済がないか確認する
- メールアドレスが流出していないか、必要に応じて確認する
特に、マクドナルドを装ったメールや偽サイトにアクセスしてしまうと、ログイン情報などを入力させられるおそれがあります。
メールの送信者名だけで本物と判断せず、公式アプリや公式サイトから確認するようにしましょう。
マクドナルドのサイバー攻撃・情報漏えいに関するよくある質問
Q. マクドナルドはサイバー攻撃を受けたことがありますか?
2017年には店舗ネットワークシステムの一部でマルウェア感染が確認され、決済などに障害が発生しました。
ただし、2025年のメールアドレス漏えいは設定ミスが原因であり、2024年の世界的システム障害もサイバー攻撃が直接原因ではないと説明されています。
Q. マクドナルドの個人情報漏えいは何件ですか?
2025年3月に公表された公式アプリ関連の情報漏えいでは、メールアドレス8,989件が影響を受けました。
Q. マクドナルドの情報漏えいでクレジットカード情報も流出しましたか?
日本マクドナルドは、2025年の事案について、メールアドレス以外の個人情報や機密情報の漏えいはなかったと発表しています。
Q. 2025年の情報漏えいはハッカーによる不正アクセスですか?
いいえ。公式発表ではメール配信システムの設定ミスが原因とされています。不正アクセスによって会員情報が盗まれたという説明ではありません。
Q. 2024年のマクドナルドのシステム障害は復旧しましたか?
はい。米マクドナルドは2024年3月16日付の更新で、世界各地の店舗が営業を再開したと説明しています。
Q. メールアドレスが漏えいした場合、パスワードを変更した方がよいですか?
メールアドレスだけの漏えいで、必ずしもパスワードが盗まれたことにはなりません。
ただし、複数のサービスでパスワードを使い回している場合や、不審なログイン通知がある場合は、パスワードの変更を検討しましょう。
まとめ|マクドナルドの情報漏えいとサイバー攻撃は別の事案
マクドナルドでは、2025年3月に公式アプリの登録完了メールを送信する際、メールアドレス8,989件がほかの利用者にも表示される情報漏えいが発生しました。
原因はメール配信システムの設定ミスであり、サイバー攻撃による情報漏えいとは発表されていません。
一方、2017年には店舗システムの一部でマルウェア感染が確認され、電子マネー決済やポイントサービスなどに障害が発生しています。
また、2024年の世界的システム障害は、外部事業者による設定変更時の問題が原因であり、サイバー攻撃が直接原因ではないと公式に説明されています。
今回のポイントは次の3つです。
- 2025年:メールアドレス8,989件が漏えい。原因はメール配信の設定ミス
- 2017年:店舗システムの一部でマルウェア感染。決済などに障害が発生
- 2024年:世界的システム障害。サイバー攻撃が直接原因ではないと公式説明
ニュースやSNSで「サイバー攻撃」「情報漏えい」「システム障害」という言葉を見かけたときは、実際に何が起きたのか、企業の公式発表を確認することが大切です。

